声帯とは?小学生にも分かるように解説!

こんにちは!自由が丘のボイトレ、ティールミュージックスクールです。
今日は声帯と声の関係について、出来るだけ分かりやすく説明したいと思います!

声帯とは?

声帯(せいたい)とは喉(正確には「喉頭(こうとう)」)の中にある2枚の筋肉でできたひだです。普通の時は声帯は開いていて、息をするときに空気が通りやすいようになっています。しかし、声を出すときは声帯が閉じて、息を吐き出すときにその閉じた声帯が震えて音を作ります。

声帯の写真:出典「都築耳鼻咽喉科クリニック」

声帯が震えるだけで音になるの?

声帯が震えるだけでは音は弱く、しっかりとした声にはなりません。音が豊かで大きくなるためには、声帯で作られた振動が体のいろいろな部分に響く(共鳴する)ことが必要です。この共鳴によって、声がしっかりした音になります。

具体的には、次の部分が共鳴して声を大きく響かせます。

1. 胸(胸腔)
低い声を出すとき、胸が共鳴しやすいです。声帯で生まれた振動が胸に響くと、深みのある低い声が作られます。

2. のどや口の中(咽頭、口腔)
これらの空間も声を響かせる大事な場所です。言葉を話すときの音は、口の中の形や舌の動き、唇の動きによって変わります。これらの部分が共鳴して、言葉や音の明瞭さが増します。

3. 鼻や頭の中(鼻腔、頭蓋)
高い声を出すときは、鼻や頭の中が響くことが多いです。これにより、声がクリアで明るい音になります。特に歌うときや声を遠くまで届かせるときに、これらの部分が重要な役割を果たします。

このように、声帯の振動が体のいろいろな場所に響いて(共鳴して)、私たちの声は大きく豊かになります。声帯の振動だけではなく、体全体が「楽器」のように使われているんですね。
これはアコースティックギターを想像すると分かりやすいのですが、アコースティックギターから大きな音が鳴るのは空洞(ボディー)があるからで、ただの板に弦を張っただけでは小さな音が出るだけです。

高い声を出す時の声帯と息の関係は?

高い声を出すときの声帯と息の関係は、声帯がピンと張ることで音が高くなるという仕組みがあります。これをもう少し詳しく説明しますね。

1. 声帯が引き伸ばされる
高い声を出すとき、声帯の筋肉が強く引っ張られ、声帯が細く長くなります。これにより、声帯が速くふるえることができ、結果的に高い音が生まれます。これはギターやバイオリンの弦が強く張られて高い音が出るのと同じ原理です。

2. 息の強さと速さ
高い声を出すには、声帯を速く震わせるために強くて速い息が必要です。息をしっかりとコントロールすることで、声帯が速く震えるようになり、ピンと張った声帯と連携して高い声が生まれます。

まとめると、高い声を出すときは、声帯を引き伸ばし、息を強く速く使うことで、声帯が速くふるえて高い音が作られるんです。

低い声を出す時の声帯と息の関係は?

低い声を出すときは、高い声とは逆の仕組みが働きます。こちらも声帯と息の関係について詳しく説明していきます。

1. 声帯がゆるむ
低い声を出すときは、声帯の筋肉がリラックスして、声帯が短くて太くなります。これにより、声帯のふるえ方が遅くなり、低い音が出ます。ギターやバイオリンの弦をゆるめると、ふるえが遅くなって低い音が出るのと似た仕組みです。

2. 息の強さと速さ
低い声を出すときは、高い声を出すときよりも息をゆっくり出すことが多いです。息の流れが穏やかになることで、声帯のふるえもゆっくりになります。その結果、低い音が生まれます。息を強くしすぎると、声がひび割れたり、音が思ったより高くなってしまうことがあります。

つまり、低い声を出すときは、声帯をゆるめて息の流れをやや弱くコントロールすることで、声帯がゆっくりふるえて低い音が作られるんです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
声帯とは不思議なもので、1秒に1万回以上動いているとも言われています。
実際のボイストレーニングでは声帯の動きを見ながらレッスンすることは不可能です。
ただ、声帯と息、響きの大まかな関係性を知っておくことはとても有効です。

例えば口笛をする時に高い音を出そうとすると自然と息のスピードが速くなります。逆に出来るだけ低い音を出そうとすると息のスピードは遅くなります。
この関係性は声を出す時も同じです。
声の出る仕組みが分かれば自分の発声を客観的に観察できますし、歌の上達に繋げていくことも可能ですよ。

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