こんにちは!ティールミュージックスクールです。
今回はLogic Proに元から入っている純正プラグインとして使えるコンプレッサーについてご紹介したいと思います。
Logic Proのコンプレッサー
Logic Proには6種類のコンプレッサーが搭載されています。それぞれ異なったアナログ機器をモデリングしていて、音楽制作の様々な用途に対応できるようにそれぞれが異なった特徴を持っています。
それぞれの各タイプのコンプレッサーがどのように動作し、どんな音色や特性を持っているのかを詳しく説明していきますね。
Logicのコンプレッサーの種類
それでは具体的に6種類のコンプレッサーの違いについて解説していきます。
Platinum Digital
構造: 100%デジタルアルゴリズムで設計されており、アナログ回路の特性は持っていません。
サウンド特性: 非常にクリーンで透明感があり、ノイズや歪みが少ないのが特徴です。どの帯域にもフラットに作用し、元の音色を壊さずにダイナミクスを調整します。
おすすめの用途: 様々な楽器におけるダイナミクスの調整や、マスター出力での微調整に最適です。
Vintage VCA
構造: VCA(Voltage Controlled Amplifier)を使用したコンプレッサーで、SSL4000シリーズのコンプレッサーをモデルにしています。非常に正確なダイナミクス処理が可能です。
サウンド特性: 強いパンチとタイトさがあり、ミックス全体に一体感を与えるのが得意です。特にドラムや全体のバストラックに使うと、まとまりのあるサウンドが得られます。
おすすめの用途: バスドラム、マスターバス、リズミックな素材。ミックス全体を馴染ませるような効果があります。
Vintage FET
構造: FET(Field Effect Transistor)を使用しており、非常に速いアタックタイムが特徴です。UREI 1176を基にした設計で、過剰なコンプレッションでもナチュラルに響く特性を持ちます。
サウンド特性: 速いアタックとリリースにより、非常にアグレッシブなコンプレッションが可能です。歪みも少し加わるため、トラックにパンチを与えることができます。
おすすめの用途: 突発的に音量が大きくなるボーカルやドラム、ギター。特にパーカッシブな音に対して、速いアタックとリリースのコントロールが求められる場合に最適です。
Vintage Opto
構造: 光学式コンプレッサー(Optical Compressor)で、ゲインリダクションが光学素子を使って行われます。Teletronix LA-2Aをモデルにしており、アナログ的で滑らかな挙動が特徴です。
サウンド特性: 自然でゆっくりとしたアタックとリリースにより、非常に音楽的で暖かいコンプレッションを提供します。アグレッシブさはないものの、トラックに柔らかいタッチを与えます。
おすすめの用途: ボーカル、ベース、ストリングスなど、温かくて滑らかなコンプレッションを求める音源に適しています。深めなコンプレッションでも音が自然に保たれます。
Classic VCA
構造: これもVCAタイプのコンプレッサーで、dbx 160をベースに設計されています。非常にタイトで、正確なコンプレッションが可能です。
サウンド特性: タイトでしっかりとしたコンプレッションが特徴で、特に低音域やドラムに効果的です。パンチのあるサウンドを生み出し、トラックに「圧」を加えることができます。
おすすめの用途: ドラム、ベース、特にリズムセクションに適しており、パンチ力を与えたい場合に効果を発揮します。
Studio FET
構造: FETタイプのコンプレッサーで、1176と類似していますが、わずかに異なる動作特性があります。非常に速いアタックとリリースを提供し、ダイナミクスを積極的に操作します。
サウンド特性: 速いトランジェント処理が可能で、特にパーカッションや速い動きがあるトラックでその威力を発揮します。キャラクターが強く、音に「エッジ」を加えることができます。
おすすめの用途: ボーカル、パーカッション、ギターなど、トランジェントの強調が必要な音源に最適です。スピーディーなアタックとリリースで、ハードなサウンドにも対応します。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
大まかな特徴を説明しましたが、コンプレッサーには色々な使い方がありますので、これが絶対に正解というものはありません。
例えばボーカルでは速くアタックのかかるVintage FETを最初にかけて、その次に比較的緩やかなかかりをするVintage Optoをかけるなんてことも常套手段の一つです。
そうする事で、突発的に大きくなる音量を上手く抑えながら、全体的な音圧を稼ぐことが可能となります。
皆さんも是非色々なコンプレッサーの掛け方を研究してみて下さいね!
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