オペラの発声について


オペラ歌手は大きなホールでマイク無しで演奏するため、ポップスやミュージカルよりも声を響かせて歌うことが重要になります。

そのような発声のことを「ベルカント唱法」と言います。ベルカントとはイタリア語でBel(美しい)、Canto(歌)という意味で、文字通り美しい声を出すオペラの歌唱法のことを指します。

オペラ歌手はこのベルカント唱法を基に発声するため、声量を保つことができる一方で、歌声の個性がやや抑えられる傾向にあります。



ミュージカルの発声について


ミュージカルの発声の特徴は「マイクを使う」ことです。

そのため、オペラほど響かせて歌うということはなく、地声を使った喋り声に近い表現になります。

オペラの発声にはベルカント唱法という決まった歌唱法がありますが、ミュージカルにはそのようなものはありません。

ポップス歌手やアニソン歌手、アイドル歌手など、マイクを使うさまざまなジャンルの歌手たちが、それぞれの発声法を使って歌を披露します。

そのため、歌手の個性が出やすい傾向にあります。



オペラの発声とミュージカルの発声の共通点


オペラの発声とミュージカルの発声の共通点は、呼吸法が同じということです。

どちらの発声を使うにしても、胸式呼吸・腹式呼吸・ブレスコントロールを駆使しながら歌唱していきます。

オペラの発声にしてもミュージカルの発声にしても、とても小さい声帯という楽器を使うことには変わりはないので、基本的な体の使い方は大きくは変わりません。



まとめ


聞いてみると全く違う種類に聞こえる2つの発声法ですが、どちらも生身の人間が演奏しているということには変わりがありません。

少し発声の方法を変えるだけで、こんなにも違うジャンルの歌い方になるのかと驚かれる方も多いと思います。

オペラを題材にしたミュージカルもたくさんあるので、その2つを見比べてみるのも面白いでしょう。

ぜひここで紹介した発声法を思い出しながら、聞き比べてみてくださいね。


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