こんにちは!
自由が丘ティールミュージックスクールです!
今日のテーマはkey(キー)について。
key(キー)って言葉、一度は聞いたことがあるという方が多いのではないでしょうか?
一番はカラオケで聞くことが多いですよね。
「この曲って原曲キー?」
「原曲キーは高いから歌えない!キーを1つ下げて!」
等はカラオケでよく飛び交う言葉です。
また、ギター等の楽器を使ってセッションをする際も、良く飛び交う言葉ですね。
「キーはEmで!」
「じゃあギターはEmペンタトニックスケールで適当に合わせてみるよ!」
等もスタジオで良く聞かれる言葉かもしれません。
ではキーとは何なのか。
キーの説明を始める前に一つクイズです。
そもそも音って何種類あるの?
「ピアノを思い浮かべて下さい。1オクターブ(ドの音から次に高いドの音まで)の間に、音の種類は何種類ありますか?」
これは実際に私がレッスンでよく質問する問いかけの一つです。
これを質問すると、大体の生徒さんが
「ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ・・・7種類!!」
と答えて下さります。
これを聞くと、「よくぞそう答えてくれた!!」と私は思います。笑
性格が悪いですね。笑
ここで、もう一度ピアノを想像してみて下さい。
ドの音から次のドの音まで、確かに白鍵の数は7種類。しかし、黒鍵を入れると12種類あることに気付きます。
ド、ド♯(レ♭)、レ、レ♯(ミ♭)、ミ、ファ、ファ♯(ソ♭)、ソ、ソ♯(ラ♭)、ラ、ラ♯(シ♭)、シで12種類ですね。
ドの♯とレの♭は異名同音といって同じ音を表しています。
♯は半音高く
♭は半音低く
という意味がありますので、ドの♯とレの♭はどちらから見るかが違うだけで、同じ音となります。
「現代の音楽は、1オクターブを均等に12分割してできた音階を使用している」
このことを平均律と言ったりもするのですが、これは音楽史にとって非常に重要な発見であり、またキーを考える上でも必要な知識です。
是非、覚えておいて下さいね。
一つキーを上げる(下げる)とはどういうこと?
では具体的にキーを上げる(下げる)とはどういうことなのか。
例えばドレミファソラシドというメロディーのキーを一つ上げると想定してみましょう。
キーを一つ上げるというのは全体の音を半音上げるということになりますので・・・
ド♯、レ♯、ファ、ファ♯、ソ♯、ラ♯、ド、ド♯
逆にキーを一つ下げる(全体の音を半音下げる)となると
シ、ド♯、レ♯、ミ、ファ♯、ソ♯、ラ♯、シ
になります。
これをピアノで弾いてみると・・・なんだ、黒鍵だらけじゃないか!?難しい!!となります。笑
キーの変更は、カラオケだとリモコンのボタン一つで出来てしまいますが、楽器を使ってメロディーを奏でるとなると、そう上手くはいかないんですね。笑
ちなみにギターだとこれが意外と簡単なんです。なぜなら黒鍵がないから。
黒鍵がない分、ドの音がどこにあるのか分かりづらいという弱点はありますが、「フォームは同じままに、フレットの平行移動だけで移調が出来る。」これはギターの大きな強みと言えます。
キーのことが分かりやすい曲
さて、ここでキーのことを理解しやすい曲を一曲紹介したいと思います。
テレビ番組「はじめてのおつかい」でもお馴染みの「ドレミファだいじょーぶ」です。
この動画の1分6秒くらいから始まる
「ド〜レミファソラシド〜、ド〜シ〜ラ〜ソファミレ」。思わず口ずさんでしまう歌詞が特徴的ですよね。
歌詞とは関係ないですが、踊りも素敵です!
ここで実際に、曲中の
「ド〜レミファ〜ソラシド〜」に合わせて、何か楽器を使ってドレミファソラシドを弾いてみましょう。
あれ?何か合わない??どうして!?
となるはずです。
実はこの曲中で歌われているドレミファソラシドですが、実際の音程は
ソラシドレミファ♯ソなんです。笑
ドレミファソラシドのキーを7つ上げる(5つ下げる)と
ソラシドレミファ♯ソになります。
「ドレミファソラシドと歌いながら、実際はソラシドレミファ♯ソの音程で歌っている」
これがこの曲の面白いところで、歌詞と実際のキーが一致していません。笑
突っ込んだ話をすると、「歌詞がCメジャースケールのドレミファソラシドだが、実際の曲はGメジャーがkey(キー)になっている」ということになります。
Cメジャースケール?Gメジャーがkey(キー)?!
ということで、メジャースケール、メジャーkey(キー)について説明してみましょう。
メジャーkey(キー)とは?
先程触れましたが、ドレミファソラシドという音階を
Cメジャースケールと言います。(Cアイオニアンスケールとも言いますが、今は覚えなくていいです。)
メジャースケールとは何かということですが、簡単に話すと、ある決まった音の並び(音階)のことをメジャースケールと言います。
メジャースケールの音の並び(音階)とは
ある音から全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音という間隔で並んでいる音の並びです。
もう一度ピアノの鍵盤を思い出してみましょう。
ドからレまでは黒鍵を挟んで半音2つ分の距離がありますよね?
半音2つ分のことを全音と言うので、ドからレまでは全音分の距離があります。
レとミの間も全音。ファとソの間も全音。他にもソとラ、ラとシも全音分の距離があります。
しかし、ミとファやシとドの間には黒鍵がないので、半音分の距離しかありません。
ドレミファソラシドとは一定の高さで登る階段ではないということです。
ドレミファソラシドはドから始まる「全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音」間隔で並んでる音階ということになりますね。
先程の「ドレミファだいじょーぶ」で出てきた音階、
ソラシドレミファ♯ソもソから始まる「全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音」間隔で並んでる音階(メジャースケール)です。
ソから始まるのでGメジャースケールと言います。
同じ理由で、ドから始まるメジャースケール(ドレミファソラシド)はCメジャースケールとなります。
なぜドがCでソがGなのか分からない人はこちらをご覧下さい。
チューナーの使い方
この「ドレミファダイジョーブ」はメロディーがGメジャースケールを中心に出来ているので、キーがGメジャーとなります。
マイナーkey(キー)とは?
メジャーキーはメロディーがメジャースケールを中心に出来ているのでメジャーキーになると説明しました。
マイナーキーについても同じです。
メロディーがマイナースケールを中心に出来ている曲はマイナーキーになります。
メジャースケールとマイナースケールで違うところは一点です。
Cマイナースケール(正確にはCメロディックマイナースケール)の音の並びは
ド、レ、ミ♭、ファ、ソ、ラ、シ、ドとなります。
ミが♭となっているだけで、CメジャースケールからCマイナースケールになるということです。
マイナースケールは色々なスケールがあるのですが、全てに共通するのが、3番目の音(3度の音)が♭するということです。
メジャースケールは始まりの音から
「全音、全音・・・」という間隔で続いていくのに対し、
マイナースケールは
「全音、半音・・・」もしくは、「半音、全音・・・」という間隔で繋がっていきます。
試しに、
ドレミレドと
ドレミ♭レドを楽器で弾き比べてみて下さい。
ドレミレド(メジャースケール)は明るく感じるのに対し、
ドレミ♭レド(マイナースケール)は暗く感じませんか?
3番目の音(3度の音)が半音下がるだけで、かなり大きな違いが出てしまうことが分かりますね。
まとめ
key(キー)にはメジャーキーとマイナーキーの2種類あるということが分かりました。
そして音は全部で12種類でしたよね?
ということは
12種類のメジャーキー、12種類のマイナーキー合わせて24種類のキーがあることになります。
カラオケでキーの変更をする際は純粋に音の高さを変えるだけなので、メジャーキーやマイナーキーを意識する必要はありません。
しかし、楽器を使ってセッションする際には、その曲がメジャーキーかマイナーキーかを理解しておくことはとても大切です。
マイナーキーで暗い雰囲気の曲に、明るいメジャースケールを元にしたフレーズを織り込んでも、なにかチグハグな感じがしますよね?笑
逆もまた然りです。
楽器奏者の皆さんは、このことを理解しておくといいでしょう。
実はクラシックの曲に出てくる
ハ長調やト短調といった言葉。
これを英語に置き換えると
C major(Cメジャー)とG minor(Gマイナー)
ということになります。
長調は英語でメジャー、短調は英語でマイナーを表しているということです。
そしてCDEFGABCは日本語だとハニホヘトイロハでしたよね?
(分からない方はこちらチェック→チューナーの使い方)
こういったことも分かってくると、より深く音楽を楽しめますよ!
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