こんにちは。
自由が丘ティールミュージックスクールです。
今日はボイストレーニングで最初に取り合げられることも多い、腹式呼吸について説明していきます。
腹式呼吸はその名前の通り、まさにお腹を使った呼吸法です。
簡単に要約しますと
息を吸った時→お腹が膨らみ、肩があがらない。
息を吐く時→肩の力を抜きお腹をへこますように息を吐いていく。
そういった状態が理想的と言われています。
そんなこと言われてもよく分からないという方は、椅子に座って挑戦してみるのがオススメです。
椅子に座った状態から地面を見るような形で体を折って、体の側面(腰の上あたり)に両手を置きます。
そして鼻からゆっくり息を吸ってみて下さい。
お腹が膨らんでくるのが実感できるはずです。
腹式呼吸の仕組み
まず、実際に腹式呼吸の仕組みを知るにあたって、体の内側について考えてみましょう。
ちょっと難しい言葉を使いますが、できるだけシンプルに説明するので付いて来てくださいね。
人間の上半身は胸腔と呼ばれる部分と腹腔と呼ばれる部分に分かれています。
それぞれ
胸腔(胸の部分)・・・肺と心臓
腹腔(お腹の部分)・・・胃腸、肝臓、すい臓等
といったように臓器が含まれているのですが、その胸腔と腹腔を隔てているのが
横隔膜という筋肉です。
つまり、肺のすぐ下にあるのが横隔膜ということですね!
下の図で確認してみて下さい!
人間は口や鼻から吸った息を肺に送りますから、息は肺のある胸腔(胸の部分)に送られることになります。
でもここで疑問に思いませんか?
前回の記事では腹式呼吸は息を吸った時にお腹を膨らませると説明しましたが、実際に息の入る場所は胸となっています。
ではなぜ腹式呼吸はお腹が膨らむのでしょう・・・!?
そのポイントとなるのが先ほどの横隔膜です。
腹式呼吸は吸った息を肺の奥まで入れて横隔膜を押しやった結果、腹腔(お腹の部分)にある臓器が体の外側へと押し出されているのです。
腹式呼吸でお腹が膨らんで見えるのはこういった理由だったんですね。
なんだか不思議な感じがします。
ではなぜ腹式呼吸が大切なのでしょうか?
腹式呼吸が大切な理由
正直に言うと、私自身、最初は腹式呼吸を重要視する意味があまり分かりませんでした。
ただ、どこのボイトレスクールに行っても、大体のスクールが腹式呼吸からレッスンをスタートします。
それはなぜか。
結論から先に言うと、
「腹式呼吸は息のコントロールがしやすく、最も歌に適している呼吸法だから」
ということになります。
それ以外に、腹式呼吸は喉周りに力が入りずらいことも大きな理由の一つです。
力が入ってしまうと喉周りの筋肉が硬くなり、いい声を出すことが出来ません。
しかし、最も大きな理由は息のコントロールがしやすいということに尽きると思います。
歌は(もっというと声は)息を吐かなければ音になりません。
歌うことは息を吐き、そして吸うことです。
このリズムがつかめる呼吸法こそが腹式呼吸という訳ですね。
胸式呼吸(吸う時に肩を上げたり、胸部を膨らませる呼吸法)は基本的に吸ったらすぐに吐きたくなってしまいますし、吸う時も苦し紛れになってしまうことが多々あります。
まずは息をコントロールして声をコントロールするという発想を持ってみましょう。
必ず歌の上達に繋がってくるはずですよ。
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